初めてネットショップを作る方向けの記事
商用利用可能な素材集紹介

ネットショップの「魅力的?」な広告出稿の前に気をつけたいこと

2012年8月7日 | カテゴリー:マーケティング

[`evernote` not found]
[`yahoo` not found]

ネットショップを運営すると言うことは、運営社名をインターネット上に公開すると言うことでもあります。

いわゆる「会社概要」や「特定商取引法に基づく表記」のことですね。

運営元名はもちろん、代表社名、運営元住所、メールアドレス、電話番号なども明記しなければならないわけですが、基本的に個人情報を公開したところで、それが原因で迷惑を被ると言うことはありません。
せいぜい商品に問題があったときにお客様からお電話を頂く程度でしょう。(私はありがたくもお礼状をいただいたことがありますが・・・)

しかし、お客様にとっては「確かな運営元であるかどうか」を確認する一つの表記であると言う以上の意味は無い場合がほとんどです。
安全に商品が届けばいいだけですからね。

・・・が、中にはそうではない方々もおられるわけで。
所謂「業者」と言うアレです。

彼らには遠慮が無いのか、営業電話は一切受け付けていないと明記しているにも関わらずガンガン電話をかけてきますし、特に求めていない宣伝メールも異常なほど流してきます。

海外スパムに目をつけられたらさぁ大変。毎日のようにバイアグラの宣伝メール(しかも英語)が飛んでくるなど、迷惑極まりないわけですが、中にはちょっと琴線に触れると言うか、魅力を感じてしまう案内もあったりするわけです。

と言う訳で、今回はネットショップ店長を惑わしがちな広告出稿のお話について


雑誌に掲載しませんか?

特に雑貨系や料理系、ファッション系はこのようなお誘いを受けたことが一度や二度はあったかもしれません。

オシャレな雑誌であなたのネットショップを紹介しましょう! みたいな感じで、さらにその雑誌名を知っているとなおさら嬉しくなったりもするものです。

ついに自分のお店も書籍デビューかーと言う気持ちにもなることもあるかもしれません。
しかし、その前に考えたいこともあったりするものです。

やっぱりお金はかかります。結構大金

雑誌の発行部数にもよりますが、全体的な傾向として、当然のことながら発行部数の多い雑誌ほど広告料は高いです。
有名雑誌の1ページ広告ともなると100万円ほどします。

とは言っても、そう言ったところは大半が有名企業だったりするのですが、個人経営の場合だと、名刺サイズのスペースに広告を載せるだけで5万円~は覚悟しなければなりません。
たいていの場合は雑誌側で広告コーナーのようなものがあって、そこに紹介されるわけですが、そのコーナーがどのページに割り振られるかって言うのも出稿側は分からないのです。
最初の方にはまず来ませんが、案外ページ的に真ん中に来る事もあれば、最後のページで紹介される事もあります。

わざわざURLを手入力する人は少数

よほど興味を持たない限り、紙媒体に記載されたURLを手打ちで入力する方ってそんなに多くないものです。
ショップ名で検索してもらえると思ったら大間違い。意外とされません。

では、CMにありがちな検索ワードを掲載しておけば・・・! となるものですが、ショップ紹介、簡単な商品紹介を名刺サイズ程度に収め、さらに検索ワード紹介するだけの余白が残るかどうかと言うのも案外難しかったりします。
紙媒体でしかもスペースが限られているので、何を掲載して何を削るかと言う部分はかなり気を使うことになるでしょう。

発行部数の差

雑誌広告の価値は発行部数によって大きく左右されます。
毎回数十万部発行している雑誌であれば一定の効果は見込めるかもしれませんが、数万部レベルだと、あまり高い効果は得られないかもしれません。

と言うのも、発行部数=販売数ではないので、数十万部出ているとしても、1/3程度は返本されているはずで、50万部発行であっても、大体実際に購入されるのは35万部、広告ページまで見てくれるのはさらにその1/10くらいと考えるくらいがちょうどいいかもしれません。

さらに、そこからあなたのネットショップに興味を持つのが、控えめに見積もって1/10とすると、潜在顧客の可能性は3500人程度でしょうか。
しかし、50万部発行の雑誌と言うのは、かなりの大部数の部類ですので、実際はさらに少なくなるでしょう。
単純計算で、5万部発行の雑誌だと、潜在顧客数は350人くらいと考えておいてもいいでしょう。

結構厳しい数字になりましたね(あえて悪い数字を出していますが)

しかし、雑誌に掲載されたと言うのはブランディングに役立ちます

とは言っても、書籍の力と言うのはすさまじいものがあります。
「雑誌に掲載された」と言うだけでも自慢に値する物ですので、利用方法としては「~~雑誌に掲載されました!」と大きくショップページ内に掲載すると言った方法はよく見かけると思いますが、まさに雑誌掲載の真の効果はここにあるのかもしれません。

集客的な意味ではなく、お店のアピールとして活用できること。「雑誌に紹介されるレベルのお店」とイメージを植えつけることが出来ると言うのは、長期的に見ても大きな意味があります。

つまり、高い広告費を払うと言うのは、集客的な側面だけで見ると悲しい思いをしがちですが、自店の価値を底上げすると言う意味においての投資と考える方が正しいのではないかと。
掲載されたらそこで終わらず、掲載することをショップ上でアピールして、初めて意味を持つのかもしれません。

雑誌広告に出稿するのは駄目と言う話ではないのです。
出稿するなら、より高い効果を発揮するための方法を考えた上で出稿するべきなのです。

例外的な雑誌掲載

非常に稀なケースですが、雑誌側から「商品を使わせて欲しい」「掲載させて欲しい」と言う依頼が来る事もあります。

この場合は雑誌側で大々的に取り上げてくれるのはもちろん、掲載費用も無料である場合が多く、これをきっかけにアクセス・収益ともに大爆発する可能性もあります。
・・・何度も言いますが、かなり稀なケースではあります。とは言え、特に自社ブランドのオリジナル商品を取り扱っているお店などでは、決してありえない話ではないと言うことですね。

しかし、長続きするものではないので、その後のフォローが出来ていないと、あっさりとお客様が引いてしまう。これもネットショップ特有の怖さかもしれません。

芸能人があなたの商品を紹介します!

意外と多いのが「芸能人が紹介します」系の広告です。
地方のテレビショッピング関係も結構多いですね。

確かにこれもブランディング的には意味があるのかもしれませんが、やはりお金はかかるもので、必ずしも出稿していいかどうかと言われると、考えなければいけないことも多いと思います。
テレビだと視聴率とか気になりますよね。放送エリアとか。

効果の程はさておき、やはり予算と相談になるのはもちろん、営業の方が仰るほどの効果は本当にあるのかどうかって言うのは一度疑ってみるべきとは思います。
全てのお店が同じような効果が発揮されるとは限りません。

外部メディアは魅力的だけれども、インターネットメディアでまず戦えないと

私は外部メディアにお金を払う前に、まずはPPC広告を打って、その効果を計測するようにしています。

ネットで興味を持ってもらえなければ、外部に持っていっても売れることは無いだろうという気持ちもあるのですが、もう一つやっぱり「安い」わけですよね。
Yahoo!のオーバーチュアであれば月3000円から出稿できますし、それだけでも大体毎日100アクセス以上は確保できるものですから。
と言うことは、10倍の3万円をかければ見込みとして1000アクセス以上は確保できるわけです。

逆に30000円もかけて商品が売れなければ、外部メディアに大金支払ったところで売れるとも思えません。
もしそうであれば、まず行うことはショップの質を上げることに時間と労力を使うべきで、むやみやたらに広告を打てば良いと言うものでもないでしょう。

大切なのは1万人の来店で10個の商品を売るより、100人の来店でも10個売ることが出来るお店を目指すと言うことではないでしょうか。

そう言った意味でも、業者の魅力的な提案には簡単には惑わされず「どのようなお店であることを目指しているか」と言うことをしっかり考え、的確な広告利用やショップ戦略を組むことが出来る方法を探りたいものです。
インターネットメディアと外部メディアは似ているようでどこか違うところもある。

その差異を明確にし、デメリットをメリットに変える戦略を作ることによって、意味のある広告出稿が出来るようになるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

よろしければ更新情報をいち早くお伝えする「ネットショップニュースなう!」のRSS購読、SNS参加もどうぞ!

RSSリーダーに登録する

twitterでフォローする

Facebookページを見る

このページの先頭へ